関節リウマチの診断

●腫れや痛みのある関節が一つ以上ある
●血液検査でリウマトイド因子か抗CCP抗体が検出される
●関節の腫れや痛みが6週間以上続いている
●CRPや赤血球沈降反応といった炎症反応が陽性である

 関節リウマチの症状としてこの4点が重要です。
特に指や手首など小さい関節の症状がたくさんあると疑いが高くなります。関節の腫れや痛みが数週間以上続く患者さんは関節リウマチかどうかはっきりさせるために専門医を受診してください。
 関節リウマチの遺伝については親が関節リウマチの場合で約7%程度とそれほど高くはありません。そもそもおじいさんおばあさんの世代のリウマチの診断が確かとは言えないのであまり心配されなくてもと感じます。
なによりもまず関節の痛みと腫れの症状が重要です。朝のこわばり感、X線や血液検査での所見、場合によっては超音波エコーやMRI検査での所見を総合して診断します。
 何年も継続が必要な関節リウマチの治療だからこそ、しっかりした診断が必要です。リウマトイド因子や抗CCP抗体、MRI検査だけで診断がつくわけではありません。そこが専門医診療の醍醐味でもあります。

画像の説明

関節リウマチの治療を行なううえでX線や血液・尿検査による病状の理解は不可欠でその結果によって治療を進めていきます。
しかし外部機関での血液検査では当日に結果を見て診療することはできません。私たちのクリニックでは熟練したスタッフと高速検査機器により30分以内で出る血液検査の結果を見たうえで治療していきます。副作用の診断も早くできるのでただちに対処できます。
ただし、初診の患者さんでは抗CCP抗体やリウマトイド因子などの特殊検査が必要なので結果が出るまで数日かかります。

骨破壊や滑膜炎を診断するためにとても役立つ装置、パワードプラー付き超音波エコー装置を導入しています。広島のリウマチ医としては最も早くから使っているほうです。
患者さんの多い日には待ち時間が2時間程度かかることもありますが的確な治療のためには時間がかかることもあるのでご了承ください。
予約があれば必ず診察しますが申し訳ないことに待ち時間はかなり長くなることもあります。
関節リウマチの治療は何年も続きますのでまず最初にしっかりした診断をつけ、強力な治療を開始することがたいへん大事です。関節リウマチの診断は今でも難しい症例があり、決して容易ではありません。

関節リウマチの超音波エコー画像
 関節リウマチ患者さんの手関節の超音波パワードプラ画像です。
 オレンジ色に光っているところが活動性滑膜炎像、すなわち関節炎のある場所です。院長は県内でも数少ないリウマチ学会登録ソノグラファーです(全国登録で68人目)。
リウマチ医療にくわしい専門医が自らエコー検査をすることが重要です。

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