空也上人像を見に行く

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 学校の教科書で見たことのある仏像。平安期の僧、空也上人。なんといっても口から小さな仏様が出ているのが奇抜です。
 空也は疫病になやむ庶民の間を念仏を唱えながら歩き、諸国で寺院や橋の建立など多くの事業も行い、広く帰依を集めたそうです。
 重要文化財のこの像は鎌倉時代のもので、ちゃんと本物が六波羅蜜寺の宝物殿にあります。見てきました。空也上人の像はなんと全国に4体もありいずれも重要文化財だそうです。いずれも口から仏様がでていて鹿の杖をついて胸には鉦を下げているおんなじ意匠。伝説的人物なんですね。
 この6体の小さな仏様は南無阿弥陀仏の6字を表しているそうで、宇治平等院の雲に乗って音楽を奏でる仏様といい、工夫を凝らしたユニークなデザインです。
 もうひとつ、京都の東山にある六波羅は平清盛が本拠地を構えていたところで源平騒乱のはなしではよく出てきます。鎌倉時代には幕府の京都監視機関、六波羅探題がありました。そもそも平清盛の陣営が当時広大だった六波羅蜜寺のなかに置かれていたそうです。室町以降の歴史には出てこないのでどこにあったのか長年気になっていたのでした。
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