安芸骨粗鬆症カンファレンス

マツダ本社
 マツダ病院で開かれた骨粗鬆症カンファレンスに出席して発表しました。毎年日本中で百万人と越えるの骨折患者さんがあり痛みに苦しむ疾患ですが、その診断と治療は高血圧や高脂血症と比べるといまだによく行われているとは言えません。
 整形外科で痛みに悩む患者さんを診ている院長としては、血圧が多少高い低いよりもよほど残りの人生に及ぼす影響が大きいのが骨粗鬆症です。血圧の治療をしても脳梗塞の発生を減らす割合(NNTと言います)はわずかなのですが、骨粗鬆症の治療をすると重大な大腿骨近位部骨折(手術をしないと寝たきりになる可能性も高い)を予防できる割合はずっと大きいのです。
 今日のカンファレンスでは背骨の骨折が治らないこともしばしばあり、手術が必要なこともあること、地域ぐるみの骨粗鬆症対策が必要なことを学びました。東広島市や呉市では広島市より熱心に取り組んでいるようです。
 院長は骨粗鬆症治療の上での落とし穴である高カルシウム血症について発表しました。素晴らしい講演をされる全国的に著名な先生に学んで何時間もかけて準備したのですが院長の講演はどうだったでしょう?面白かったと参加した何人にも言っていただいたのですがお世辞かもしれないと謙虚に思う院長です。
 このカンファレンスを主宰されるマツダ病院整形外科の田中部長の熱意にはいつも感心させられもっと勉強しなくてはと思います。日進月歩の医学では医師になって30年の院長も日々勉強が欠かせません。骨粗鬆症の治療に関心がある医師かどうかが分かれ道です。X線検査や骨密度検査もせずにお薬をついでに出すだけではよくありません。

 画像はマツダ病院の向かいのマツダ本社一階のロビーです。赤いアテンザカッコいいですね。